支援の実績

子ども育成支援事業 助成先16団体決まる (2023年08月)

 子どもたちの健全な育成を目指して支援活動をしている団体を助成する「子ども育成支援事業」の助成先16団体が決まりました。「子どもの貧困」が社会問題となる中で始まった助成は今年で6年目。昨年よりも40件も多い119件の申請がありました。助成する事業は、生活困窮家庭の子どもの学習支援や食品贈呈、子ども食堂などの居場所事業、児童養護施設卒園者への支援など様々。今年は読売巨人軍からも助成事業に事業に寄付があり、助成総額は600万円となりました。

 大人の善意でカレー無料の食堂運営 奈良のNPOに50万円助成

 奈良県のNPO法人「Genki Future Dreams 47」は、同県内にある2店で「げんきみらい食堂」を運営し、鶏肉が入った「げんきカレー」は大人200円、中学生以下の子どもには100円で提供しています。大人が善意で購入してくれる「みらいチケット」があれば子どもは無料で食べられます。理事長の齊藤樹さん(52)が2018年に橿原店をオープンした際、お客から「200円は安すぎるので、お釣りを寄付したい」と言われ、寄付をチケットにしてボードに貼り付けることにしたそうです。

 「げんきカレー」は週4日、ランチだけですが、毎週土曜夕(上牧店は毎週水曜)には店内は無料で学べる教室「げんきみらい塾」になります。小中学生が7~10人ほどやって来て、小学校で教える本職の先生のほか、地元の大学生らも教えに来てくれます。

 チケット販売を始めてから、大人が貼ったチケットは累計で3000枚を超えました。事業団では、食堂・塾での食事の費用や学習支援の教材費、スタッフの交通費として50万円の助成を決めました。齊藤さんは「助成金を活用し、1人でも多くの子どもたちに夢を諦めない、やれば出来る機会を提供したい」と話しています。

 食事風景.jpg

食事に集まった子どもたち。パネルにはみらいチケットが貼られている

 助成先は以下の通り。助成額の単位は万円

団体名

所在地

助成内容

助成額

はまどおり大学

福島県いわき市

地元のカフェに運営を委託している子ども食堂の食材購入費、人件費、会場使用料など

40

NPO法人

子どものとなり佐野

栃木県佐野市

貧困家庭に配付する応援物資購入費、学習支援のための会場費・講師謝礼、体験イベント招待の経費

40

狭山よつば塾

埼玉県狭山市

毎週日曜日午後に開講している無料学習塾のイベント開催費用・参考書や問題集購入費・設備改修費

20

NPO法人

フードバンクいるま

埼玉県入間市

児童扶養手当受給のひとり親世帯を対象にした月1回のフードパントリーで提供する食料品購入費など

30

子ども食堂かぜ

千葉県我孫子市

児童扶養手当受給のひとり親世帯などを対象にした月1回のフードパントリーで提供する弁当代など

30

NPO法人

こころね

千葉市緑区

不登校や引きこもりの子どものためのフリースクールを運営。教材や文具などの消耗品の購入費用など

50

無料学習塾 日野すみれ塾

東京都日野市

無料学習塾の卒業生による子ども食堂を2か月に1回開催。調理器具や食材の購入費、広報費など

30

こども食堂ハレの日ケの日

横浜市西区

借りた古民家を利用し、夏休みなどに子どもの居場所を提供。ボランティアの謝礼・冷蔵庫・エアコン購入費など

50

NPO法人

フードバンクふくい

福井県鯖江市

ひとり親家庭の親子や児童養護施設の子どもを地引網・ぶどう狩り体験に招待する費用

50

旭ヶ丘地域づくり

推進プロジェクト

長野県須坂市

地域の取り組みとして困窮世帯の小学生に週1回弁当を配付するほか、月1回でカレーも提供。食材・備品購入費など

40

NPO法人

ここから100

大阪市淀川区

2か所の子ども食堂で子どもたちに無料で弁当配付・配達。調理台・調理器具購入費

10

NPO法人

全国夜間中学ネット

神戸市須磨区

困窮世帯や不登校の中学生を対象にした無料学習塾を運営。今年度開設の教室の家賃

30

Genki Future Dreams 47

奈良県上牧町

食堂として200円カレー(子ども100円)提供のほか、食事をした人がチケットを購入し、子どもが無料になる仕組みや学習支援も。食材・教材購入費、スタッフ交通費など

50

NPO法人あいむ

福岡市中央区

市内の繁華街に集まる若者に夜回りで声掛けをし、悩み事の相談に乗るなどの支援を展開。居場所になるレンタルスペースの費用や飲食代、人件費など

40

NPO法人トナリビト

熊本市西区

児童養護施設を退所した若者の自立支援のためのシェアハウスでの夕食代など

40

たわわタウン谷山子ども食堂

鹿児島市

月1回で子ども食堂を開催、150食の弁当を無料配布。食育、ゴミ分別、フードロス削減の講話も。食材費、消耗品費など

50

各団体の活動を紹介した読売新聞の記事 東日本はこちら.pdfから、西日本はこちら.pdfからご覧になれます。

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