第13回読売療育賞 最優秀賞に沖縄南部療育医療センター(2017年10月)
重症心身障害者施設の優れた実践研究を表彰する「第13回読売療育」が決まりました。
最優秀賞は、自力で寝返りができない利用者の背中などにかかる圧力を減らすための方法を研究した沖縄南部療育医療センター(那覇市)で、記念の盾と助成金50万円を贈ります。助成金30万円を贈る敢闘賞には、ソレイユ川崎(川崎市)、長岡療育園(新潟県長岡市)、愛知県心身障害者コロニーこばと学園(春日井市)の3施設が選ばれました。読売新聞の掲載記事はこちら.pdfからご覧になれます。
受賞した施設の研究発表者のみなさん
右から最優秀賞を受賞した沖縄南部療育医療センターの上原久人さん、
いずれも敢闘賞でソレイユ川崎の和田詩子さん、こばと学園の岩田直子さん、
長岡療育園の平澤友子さん
【最優秀賞 沖縄南部療育医療センター】 ~ 寝返りできない利用者の負担軽減を研究 ~
最優秀賞となった沖縄南部療育医療センターでは、ともに理学療法士の上原久人さん(28)と小野泰輔さん(35)が、寝返りが出来ない施設の利用者15人に協力してもらい、様々な姿勢でベッドに横たわった際の圧力のかかり方を計測しました。5パターンの条件を設定し、体圧分布測定器を使ってデータ測定した結果、膝下にクッションを入れて、ベッドの頭部側をあげて体を一時的に離す背抜きを行った場合に除圧の効果が高まることがわかりました。
上原さんらは「受賞は励みになります。データの計測方法や結果の解釈などで悩む部分もありましたが、除圧に効果のある姿勢を探すことができてうれしいです。実践的なデータが得られたので、今後の療育活動にいかしていきたいです」と話していました。
寝たきりの状態で背中などにかかる圧力を測定する上原さん(中央)と小野泰輔さん
(沖縄南部療育医療センターで)