支援の実績

第20回読売療育賞に信愛医療療育センター(愛知県豊川市)(2024年10月)

 重症心身障害児者施設の優れた実践研究を表彰する「第20回読売療育賞」(読売光と愛の事業団主催)に、利用者の特性に沿った支援をするため心理学的なアプローチで新たな評価方法を加える運用に取り組んだ信愛医療療育センター(愛知県豊川市)が選ばれました。記念のトロフィーと助成金50万円が贈られます。奨励賞(助成金30万円)は、福島製肢療護園(福島県いわき市)、横浜療育医療センター(横浜市)、東部島根医療福祉センター(島根県松江市)の3施設に決まりました。

 審査は10月4日、北九州市内で開催された重症心身障害療育学会学術集会で行われ、受賞4団体が発表されました。

利用者の特性に合わせた心理面からの支援

 読売療育賞に選ばれた信愛医療療育センターのチームは、居澤朋子さん、近田朋恵さんの2人です。居澤さんは学校心理士、近田さんは臨床心理士で、読売療育賞に心理職が選ばれたのは初めてです。

 重症心身障害をもつ利用者の支援のため、心理的な検査を用いますが、居澤さんらはできるだけ利用者に寄り添おうという視点に立ち、日常的な生活動作を評価するADLの項目に、利用者の細かな状況を追記していく方法を考案。特にこれまで「寝返り できない」「食事 できない」「歩行 できない」などネガティブな表記を、「できる」視点に立って変えていくように見直ししました。
 具体的には利用者の詳しい状況を追記するほか、ADLと生活表を他の職種と連携・共有することで利用者のどの項目が発達・向上したかを明らかにし、今後の支援のヒントにするようにしました。
 居澤さんは「毎日かかわっている利用者の動画とともにこの集会に来たのでこの読売療育賞は利用者のみなさんと一緒に受賞できた気分で、とてもうれしいです」と感激した様子で話していました。

2024療育賞(信愛医療療育センター)受賞者と利用者.jpg

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