宮城・石巻の移動支援NPOに500万円助成(2014年10月)
読売光と愛の事業団は、東日本大震災に被災して移動手段を失った住民の送迎ボランティアを行っている宮城県石巻市のNPO法人「移動支援Rera」(村島弘子代表)に、2014年度の運営費500万円を助成しました。
Reraは、公共交通機関で通院するのが困難な高齢者や障害者などを、ガソリン代等の実費分のみ利用者負担で送迎支援しており、震災直後からこれまでの送迎人数は7万人を超えています。年間約3000万円の活動資金は、一般からの寄付や宮城県からの補助金、民間助成団体からの助成金などで賄っていますが、寄付は減少傾向にあり、活動に支障が出る恐れがあるため、助成を決めました。
石巻地区(石巻市、東松島市、女川町)は、震災後の津波により6万台もの車が流され、多くの住民が移動手段を失いました。Reraの活動を支えたのは、当初は札幌市のNPO法人ホップ障害者地域生活支援センターや全国からのボランティアでしたが、現在はスタッフ12人のほとんどが石巻市民で、福祉車両4台を含む計8台を使って毎朝6時半から夕方まで、1日平均70~80人を送迎しています。
Reraの送迎を利用するには、公共交通による移動が困難なだけでなく、家族による送迎が難しい、経済的にタクシー等を利用できないなどの要件を満たしていることが必要で、利用は週2回までに限られており、利用者の大半は介護や障害の認定者です。
村島代表は「さらに進む高齢化、仮設からの住居移転等で、外出困難者はなくなりません。いまだ苦しい思いをしている、復興に取り残された方々のため、今後もご支援、ご協力をお願いします」と話しています。なお、当事業団は2013年夏、送迎用の福祉車両をReraに寄贈しました。
Reraの移動支援を受ける仮設住宅の住民
車椅子でReraの福祉車両に乗り込む利用者